帯の役割

帯の魅力も計り知れないもので、着物ファン歴が長い方などは、もう美術品をコレクトする感覚なのではないかと思います。
着物は本当に美術品を纏う感覚…
日本人ならではの感性が凝縮されていますよね…
子供の頃、日本舞踊を習っていたのですが、舞台でごっつい帯を締めるのですが、それが苦しくもあり、でも、それを超える身が引き締まるような、感性が研ぎ澄まされるような、たまらなく好きな感覚だったのを覚えています。
「アマテラス」では夏よりブライダルリングも手掛けていくのですが、アマテラス全体のコンセプトの一つとして「結び」があります。
アマテラスを軸に人と人との縁を結ぶ
アマテラスを軸に人と物とを心で結ぶ
アマテラスを軸に心と心を結ぶ
深くは…
自分を軸に魂と身体を結ぶ
自分を軸に天と地を結ぶ

結び=三位一体的な思想があります。

驚いたのは日本古来からの帯の役割にに、「霊魂を肉体に結び止める機能」というのがあったのです。これは西野神社からの引用になりますが、

「「帯」
[不安定な胎児の霊魂を母胎に結ぶ]
 帯の中心的な呪力は、霊魂を肉体に結び止める機能である。
 帯は、和風の衣生活に欠かせない装具として日本人の生活に密着してきただけに帯の呪力は、伝統的な人生儀礼の中で盛んに利用され、人の誕生から臨終まで関わっている。なかでも広く行われているのが「帯祝い」だ。これは妊婦が妊娠5ヵ月目の戌の日に岩田帯(腹帯)を締める祝いのことである。戌の日にするのは、犬が多産でお産が軽いことにあやかったもの。実際的には、流産や早産の防止の役目を果たし、不安定な胎児を母体につないでおくという意味で帯の効果が求められたのだ。それと同時に帯祝いは、異界からやってきた胎児の魂が母親の体内に定着し、この世の存在として社会的に認知される最初の儀式という点でも重要な意味も持っているのである。

  子供が無事生まれると、こんどは肉体に入った魂を飛び出さないように結び留めるのが帯の役割となり、子供の成長段階の節目節目でその呪力が発揮されることになる。出産直後から子供の肉体と魂を安定させるためにさまざまな儀礼が行われるが、なかでも重視されているのがいわゆる七五三の儀礼である.3歳の男女児の「帯結び」や「帯はじめ」と呼ばれる儀礼は、不慮の事故や病気などで魂が外に飛び出さないようにするという意味。また、7歳になった女の子の「帯解きの祝い」は子供の時期を終了して以後は大人の帯を締めるという儀式である。一般に子供は“7歳まで神の子”という観念があり、「帯解き」には立派な大人の女性に成長し杜会の仲間入りできるようにとの願いが込められてる。」
この後、しの儀礼まで続くのですが…
帯の役割…深いです。
魂と身体の統合的な考え方が、日本古来から重要視され、今、ひたすらスピリチャル系で言われている、「今、この瞬間を生きる」という精神がもとに根ざしていたのでしょう。
帯を締めると気も引き締まる…と、感じるのは当然なのでしょう…
日本文化…深いですね…♡

Miyuki・Ebata's Ownd

~雅~   ハートを輝かせて  雅に生きる・・・・ そんな日常をめざして 日々 心に感じたことを綴りたいと思います

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